所長挨拶

日本子ども家庭総合研究所所長 衞藤 隆

 日本子ども家庭総合研究所は社会福祉法人恩賜財団母子愛育会に所属する研究機関です。昭和9年(1934年)、当時の皇太子殿下(現天皇陛下)のご誕生を機に、皇室からの下賜金をもとに母子愛育会は設立されました。昭和13年(1938年)、母子保健に関する科学的研究を行うため、愛育研究所が開設され、子どもと家庭の保健・福祉に関する総合的研究が行われて来ました。平成9年(1997年)、日本総合愛育研究所から日本子ども家庭総合研究所に名称が変更され、現在に至っています。

 20世紀後半から少子高齢化社会に移行しはじめたわが国において、未来を支える子どもとその保護者を支援し育む社会的な努力は不可欠なものです。その学問的ならびに政策的基盤を追究する意味で、母子保健と家庭福祉の研究を行う場としての本研究所の存在意義があります。厚生労働省をはじめとする政府の府省庁、都道府県や政令指定都市等の地方公共団体、国内外の大学や研究機関等と連携しつつ研究を推進することを目指しています。

 東日本大震災および津波、原子力発電所事故による国民、国土に及ぼした被害やその二次的影響は計り知れない規模であり、子どもの健康や福祉への影響も懸念されます。被災した子どもたちに対する心のケアを中心とした支援を目的として、厚生労働省から委託を受け、東日本大震災中央子ども支援センターが平成23年(2011)年に当研究所内に設置されました。同センターの運営にも上述の研究と併せて研究所をあげて積極的にかかわっていく所存です。

 当研究所は、調査研究機能、情報収集・提供機能、相談機能、研修機能を有しております。対外的な情報発信としては、「日本子ども家庭総合研究所紀要」、「母子保健情報」等紙媒体の出版物の発行を行っており、また、ホームページを通じて「愛育ねっと」という名称の情報提供事業を展開しています。

 多くの国民の皆様には、今後とも子どもと家庭の保健・福祉の向上のため、学問的基盤に立った支援を発信する場として日本子ども家庭総合研究所へのご理解を賜りたく、どうかよろしくお願い申し上げます。ご意見、ご要望等がございましたらご遠慮なくお知らせ下さいますようお願い申し上げます。

日本子ども家庭総合研究所
所長 衞藤 隆

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沿革

昭和9年(1934) 恩賜財団愛育会創立、愛育調査会設置
昭和13年(1938) 愛育研究所業務開始 保健部・教養部の2部体制でスタート(所長 稲田龍吉)
昭和14年(1939) 愛育研究紀要教養部第1輯『乳幼児の精神発達』刊行
昭和15年(1940) 愛育研究所「母の研究室」設置(愛育幼稚園の前身)
昭和19年(1944) 愛育研究所紀要保健部第1輯『農山漁村母性及乳児の栄養に関する調査報告』刊行
昭和20年(1945) 栗山重信研究所長に就任
昭和21年(1946) 齋藤文雄研究所長に就任、保健部を母性保健部と小児保健部の2部制に改組し3部体制となる
昭和27年(1952) 社会福祉法人に組織変更
昭和31年(1956) 内藤寿七郎研究所長に就任
昭和33年(1958) 保健指導部と栄養部を設置し5部体制となる
昭和35年(1960) 教養部を第一教養部と第二教養部に改組し6部体制となる
昭和39年(1964) 国立の児童問題研究所に準ずる研究機関として「日本総合愛育研究所」と改称し、9研究部体制となる(栗山重信研究所長に再任)
昭和40年(1965) 『日本総合愛育研究所紀要』第一集刊行(以後毎年刊行)
昭和52年(1977) 内藤壽七郎研究所長に再任
昭和54年(1979) 大山正研究所長に就任
昭和59年(1984) 石野清治研究所長に就任
昭和60年(1985) 文化庁の指定施設(図書館資料の複製が認められる施設)となる(竹下精紀研究所長に就任)
昭和61年(1986) 教養相談室、心理治療室を統合して「愛育相談所」を開設
昭和63年(1988) 平山宗宏研究所長に就任
研究所編『日本子ども資料年鑑’88/89』中央出版(株)から発行
平成元年(1989) 「子ども・家庭データバンク事業」開始
平成2年(1990) 母子保健研究部と児童家庭福祉研究部の2研究部に組織改正し、研究担当制を導入(4部1所体制)
『子ども家庭福祉情報』創刊(平成12年vol.16まで刊行)
平成6年(1994) 日本総合愛育研究所創立30周年記念シンポジウム開催
「子ども・家庭データバンク事業」5周年記念「AiKEN-CD」作成・配布(平成13年Ver.6まで配布)
平成7年(1995) 厚生省に「児童問題研究所あり方懇談会」設置(翌8年6月報告書提出)
平成9年(1997) 「日本子ども家庭総合研究所」と改称し、児童家庭福祉研究部も子ども家庭福祉研究部に改称
平成11年(1999) 厚生省児童家庭局保育課委託による『全国子育てマップ』を作成・配布
厚生科学研究研究成果等普及啓発事業「子ども家庭総合研究報告会」開催(以後毎年平成21年度まで)
平成12年(2000) 厚生科学研究研究成果等普及啓発事業「政策科学推進研究事業発表会」開催(以後毎年平成21年度まで)
平成13年(2001) IT化の推進に伴い、『子ども家庭福祉情報』誌をWebサイト「愛育ねっと」に変更
平成14年(2002) 専門里親養成のための通信教育開始(以後毎年)
「日本子どもの虐待防止研究会 第8回学術集会」を主催
平成18年(2006) 柳澤正義研究所長に就任
平成19年(2007) 日本子ども家庭総合研究所開設10周年記念事業
平成22年(2010) 本会総裁 秋篠宮妃紀子殿下が研究所をご視察
平成23年(2011) 「子ども家庭福祉研究講演会」開催(以後毎年)
厚生労働科学研究「成育疾患克服等次世代育成基盤研究事業講演会」開催(以後毎年)
東日本大震災中央子ども支援センターを設置
平成24年(2012) 衞藤隆研究所長に就任
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